あってはいけないことだとは思うんですけど、予備知識として教えて下さい。カードローンの返済が遅れたら、その後の利息はどういう風に扱われるんでしょうか。遅延利息というのがあるのは知っているんですが、その利息がいつの分から適用されるのかなど、細かい点についてはよく分かりません。

返済日までは通常金利、遅れた翌日分から遅延金利適用です

解りやすく例を挙げて説明します。契約上の返済額(最低返済額)を1万円、返済期日を6月30日、借入残高が10万円、遅延損害金が年率20%(利息制限法上の最高利率)、返済した日を7月5日(5日遅れ)として計算してみましょう。

まず、6月30日に返済をした場合は、月々の最低返済額である1万円の支払いでOKです。遅れていないので、契約通りの返済で済みます。これが7月1日になった時点で「遅延損害金」が発生します。例では7月5日になっていますから、5日分の遅延損害金を計算しなければいけません。

【元本残高】×【遅延損害金年率】×【遅延日数】÷【365(日)】=【遅延損害金】ですから、100,000×0.2×5÷365=273.9と、約273円の損害金を最低返済額1万円に上乗せして支払うことになります。

「え?たった273円?」と思われたかもしれませんが、これはあくまで借入残が10万円で5日遅れの場合です。これが借入残50万で10日遅れたら、2,739円余計に支払わなければいけなくなるんです。元本残額が大きければ大きいほど、そして延滞日数が長ければ長いほど、遅延損害金は多くなります。

今は多くのカードローンの商品概要で遅延損害金の利率が明記されていますので、通常金利だけでなく、こちらの金利もチェックしておきましょう。もっとも、遅延しないで返済をすれば覚えておかなくてもいい事柄なんですが…。

【参考ページはこちら】
銀行系カードローンの期限を守れなかったら?

カードローン利息が遅れたら遅延損害金が発生することを忘れずに

個人がお金を用立てる方法として、カードローンは非常に便利なシステムです。カードローンの提供先は、かつては消費者金融等の貸金業者が主要でしたが、最近では、大手都市銀行をはじめとした一般金融機関でも取り扱いをしています。

また、郵政民営化で株式会社ゆうちょ銀行では、スルガ銀行の代理店としてスルガ銀行のローン商品の販売業務をしています。カードローンの取り扱いもしていますので、古くから地域に親しまれている郵便局でカードローンの申し込みをすることも出来ます。

カードローンには審査がありますが、年齢制限をクリアし、安定した収入がある者で、保証会社の保証を受けることが出来る者であれば、借入れ申込みの対象となります。また、審査を通過しキャッシング用のカード発行を受ければ、契約時に決められた上限額以内であれば何度でもATMを利用して借入れと返済を繰り返すことが出来るシステムになっています。

個人の信用だけを担保にお金を融資する、いわゆる「無担保ローン」ですので、金融機関の設定する金利は高めになっていますが、返済計画をきちんと立てて延滞しないことを基本に利用すれば、生活に安心を与えてくれる便利なアイテムになるでしょう。

ただし、カードローン利息が遅れたら遅延損害金が発生することを忘れないようにしましょう。
(⇒カードローンで利息だけを払ったら信用情報はどうなる?

カードローンを利用するときに、多くの方は、返済利息の設定金利に注意を払いますが、返済が遅れた時にかけられる「遅延損害金」の利率を見落としがちです。金融機関が利益を追求する会社である以上、無担保ローンの延滞を甘く見ることはありません。

大手の消費者金融系カードローンでは、通常20%程度を設定しており、銀行系でもそれほど変わりない遅延損害利息を設定しています。ただし、三菱東京UFJ銀行カードローンの遅延損害金の利率は借入れ金利と同じですので、他社と比較すると格段と低い設定になっていると言えるでしょう。

カードローンを活用して生活に安心を与えるためには、正しい使い方をする必要があります。まず必要な時に必要なだけの金額を利用すること、利用する際には返済計画を立てること、延滞をしないこと、この3点を守って利用すれば、いざという時にお金が無いのでチャンスを逃がしてしまうようなことは避けられると思います。