私は今までに住宅ローンや自動車ローンの他、カードローンを含めいくつかのローンを利用していますが、ローンの申し込みをした際、過去に一度も審査には落ちた事がありませんでした。ですから、「審査が厳しい」とか「審査が易しい」、というものを実体験で感じた事がありません。

カードローンは住宅ローン等と違って、色んな人に需要がある商品ですし、「審査が易しい」方がどんな人でもお金を借りやすくなると聞いたので、それなら「審査が厳しい」カードローンより「審査が易しい」カードローンだけあればいいのではないか、と思うのですが実際はそうではないですよね。

審査の厳しさによって、カードローンのメリットに具体的な違いはあるのでしょうか？

審査基準が易しいと、信用が不利な人もお金を借りやすくなります

過去に色々なローンを利用した事があるが、審査落ちをした事がない！という人は、ご自身では気づかれていないかもしれませんが、定期的な収入がしっかり確保できていて、かなり信用情報もプラスである人と推測できます。毎月定期的な収入があり、欲を言うなら年収は比較的高収入で、過去に利用したキャッシングはきちんと契約通りに返済済み、といった方だと、銀行や消費者金融からみたら、お得意様にしたい人ランキング１位になっても良いくらいの上客と言えるでしょう。

そのような人なら、消費者金融系のキャッシング等、貸金業法の総量規制によって「例外を除き、年収の３分の１以上の金額を個人に貸してはならない」と、借りられる金額に制限があり既に制限いっぱいまで借りていたから…という理由くらいでしか、審査落ちを経験する事はないでしょう。

しかし、カードローンを利用する人はそのようなお金に余裕のある人よりも、少しお金に困っていて利用する人の方が多いですよね。銀行や消費者金融側から見ると、お金に困っている人がいた方がキャッシングを利用するお客様が増えますが、だからといって、きちんと返済してもらえる人かどうか、ある程度の線引きをしておかなければ、貸し倒れになって利益を得づらくなってしまいます。

審査が厳しいと言われるカードローンは、金利が低めの設定の、大手の銀行や消費者金融に多いです。審査落ちしてしまう人は増えますが、収入があまり安定していない人、過去のキャッシングで長期延滞した事があるような信用情報に問題を抱えている人等が少なくなるよう、なるべく篩にかけて、返済期日をきちんと守ってお金を返済してくれそうな人だけにお金を貸すようにしているのです。

ですから、元々パワーのある銀行や消費者金融が母体というのもありますが、低金利のカードローンを破綻する事なく継続していけるのです。

審査が比較的易しいカードローンは、そのようなカードローンの審査に通れなかった人に需要があります。多少、信用情報に難ありの人でも、審査に通ってお金を貸してもらえるからです。

借りる人の信用情報がイマイチでもお金を貸してくれるということは、その分、貸す側の銀行や消費者金融としては「もしかしたら、ちゃんとお金を返済してもらえないかも…」というリスクを覚悟の上でお金を貸しています。世の中のカードローンが、審査が易しいカードローンばかりではないのはこのためです。ですから、リスクカバーという面で、金利は高めの設定になっています。

つまり、カードローンの審査の厳しさによる具体的なメリットの違いは、信用がなくてもお金を借りやすくなるかどうか、金利に大きく差が出る、の２つになります。
（⇒カードローン金利が安いとこって？）