お恥ずかしい話なんですが、相談に乗ってください。消費者金融のカードローンを利用していて、毎月最低限の返済額は支払っているのですが、どうしても返済できないときは最低返済額ではなく、利息だけの支払いでその月の返済を免除してもらうことはできるでしょうか。今の所はそのようなことにならずに済んでいますが、何度かギリギリのときがあって、いずれ困ったときの参考にしたいんです。

特例中の特例で認めてくれる会社もあります

ご質問を読ませていただいて最初に思ったのは、「質問者様はまだマトモな部類に入るかな」でした。失礼な言い方かもしれない感想ですが、まだ「利息だけでもきちんと払いたい」と思われているだけ良いということです。

私は全国的に展開していた消費者金融会社(今は存在しません)の債権回収の仕事をしたことがあります。業務内容は「返済期日を過ぎても支払いが無く、さらに『連絡も寄こさない』顧客への支払いのお知らせ」と、連絡がつかなかったり返済の約束を反故にしたりする『悪質な利用者』への訪問回収でした。

やってみなければ判らない事ですが、返済の約束を守らない上に相談の電話すらしない。さらに、こちらからの電話でやっと遅れながらも返済すると言う約束をしたそれさえ守らない利用者(もう、この時点で『顧客』ではありません)にははらわたが煮えくり返るような思いをします。

昔、過剰な取立てをする消費者金融の問題が全国的に話題になりましたが、経験者からすれば「この被害者と言っている人はちゃんと相談したり、約束を守ったりしていたのかな?」という点が気になりました。確かに脅迫や威圧での督促は良くないことでしょう。しかし、約束を守らない悪質な利用者への叱責くらいはあって当然ではないかと今でも思います。

長々と債権回収の昔話をしましたが、その時に電話でこちらがよく言ったセリフに、「利息だけでもいいから払えませんか?」でした。本来ならば利息と元本を計画的に支払ってもらうところを、わざわざ「今回だけは利息だけでもいいですよ」と提案してあげているわけです。質問者様だったら、この時点で「助かった」と思われるでしょう。

全ての消費者金融や銀行が同じ対応を取るとは言い切れません。しかし、自分の方から「返済の意思はある。今回だけはなんとかお願いできないか」という誠実な態度で相談することが、その月だけでなく、今後も円満にカードローンを利用するときの重要なポイントになります。ただし、限度額が減額になることや、何度も認めてもらえることはないということは理解して『顧客』として取引きしてもらえるように頑張ってくださいね。

【参考ページはこちら】
銀行カードローン利息の計算方法を教えて!

カードローン会社は利息だけの返済をなぜ認めているのか

消費者金融のカードローンの利点として、元金を含めた毎月の返済金額を用意出来ない場合は、利息だけ支払ってもいいというのがあります。
(⇒カードローンの利息についてもっと詳しく!

なぜこんなことが可能なのかというと、まず、貸金業者がもっとも困るのは、返済がない上に連絡が取れなくなることです。こうなってしまうと、まず、連絡を取るというところから対処しなければなりません。たとえば、家に電話をしてもつながらない、督促状を出しても連絡がないとなれば、債務者の家に行くということもあります。

当然、そうなれば人件費がかかりますし、家に行っても、債務者がいなかったということだと、解決は更に延びてしまいます。

債務者が返済出来ずに連絡がなくなってしまうことの主な要因は、決められた返済額を用意出来なかったということです。つまり、お金がないので返せないという連絡をすることが嫌で、隠れてしまうわけです。では、債務者にそういう選択をさせないためにはどうすればいいのかというと、返済額をより少なくしてあげることです。

たとえば、1万円は用意出来ないという人であっても、1000円ならなんとかなるという人は少なくないでしょう。つまり、お金がないという人でも利息だけの返済であればなんとか返せるという人は多いのです。

なので、それを認めることで、連絡が取れなくなってしまうというトラブルを未然に防ぐわけです。勿論、利息だけの返済であっても、それを貸金業者に伝えないといけないということはないので、連絡を取るのが苦手という債務者でも問題なく返済出来ます。

ただ、当然、利息のみ返済し続けていると、元金が減らないので、最終的に完済するためのお金がかなりかかってしまうことになります。なので、利息のみの返済はあくまでも緊急的な手段としておいた方がいいでしょう。また、元金を含めた返済金額を払っていく方が、利用限度額が上がっていきやすくなるので、そういった部分を見ても、返済出来るならちゃんと返済した方が得です。