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カードローンの利息の「複利」というのはどういう意味ですか?

カードローンの利息の説明で単利・複利という言葉を見かけましたが、違いがよくわかりません。どちらが損とか得とかあるのでしょうか?それと、利息って何のために払うのですか?教えてください。

単利と複利、その違いを具体的に計算して確かめてみましょう

まず、利息について説明しますね。銀行や貸金業者にお金を借りたら予定の日に返済をします。その時、借りた金額だけを返せばいいわけではありません。借りた金額と期間に応じて計算した利息がプラスされます。その利息の分が銀行や貸金業者の利益になるのです。

もし、借りた額と同じ金額だけしか返さないで良かったら、店舗を構える費用や従業員の方のお給料が払えなくなってしまいます。手間ばかりかかって、貸せば貸すほど損になるのであれば、お金を貸す人はいなくなります。手数料とお礼を兼ねたものが利息と考えたらどうでしょうか。

また、私達が銀行等に預金をすると、年に1~2回支払われるのも利息です。支払う利息に比べるとわずかな額ですが、通帳があれば確認してみてください。2月と8月に振り込まれるところが多いです。利息は、特に断りが無い場合、金利=年利で、「1年間借りたら(預けたら)これだけプラスされるよ」という基準になる割合のことです。

例えば10万円を年利6%で借りて1年後に返済するとします。利息は10万円の6%=6千円です。最初に借りた10万円に利息の6千円をプラスして、1年後に10万6千円返すことになります。それより短い期間で返す場合、日割りや月割りで利息の計算をします。今回は月割りで計算してみましょう。6千円÷12ヶ月=500円なので、1ヶ月の利息は500円、仮に2ヶ月後に返すとしたら、利息が千円という計算になります。

質問者さんは単利・複利の違いをご質問されていますね。上の計算で1年後に10万6千円になると計算したのは、単利の場合の計算方法です。単利というのは、元本(がんぽん・元のお金のこと)が一定のものとして計算する方法です。

一方、複利というのは、元本に利息をプラスしていく方式です。先ほどの「10万円を年利6%で借りて1年後に返済する」ケースで、月ごとに利息をプラス(1ヶ月複利)して計算してみます。

最初の10万円に利息500円をプラスして1ヶ月後の元本は10万500円、それに対する利息が502円になります。2ヶ月後の元本は10万500円+502円=10万1,002円になり、この金額を元に利息を計算します。その後も毎月返済額が増えていき、1年後には11万円以上返さなければならない計算になります。

質問にある、「単利と複利、どちらが得か?」という話ですが、お金を借りて利息を支払う場合は利息の増え方がゆるやかな「単利」が得です。逆にお金を預けたり人に貸したりして利息を受け取る場合は利息が加算されていく「複利」が得だということになります。

また、最近は、単利・複利ではなく「実質年率」という表現が増えてきました。これは、すべての費用(利息や手数料等)を合算したもので、法律で定められた上限金利を超えてはいけない事になっています。上限金利は借入額10万円未満が20%、100万円未満が18%、それ以上借りる場合は15%です。借りる額が多くなるほど利息が下がるように定められています。

金利は、銀行や貸金業者のパンフレットに表記されていますし、ホームページ等で返済額や返済期間をシュミレーションすることもできます。借りる額と期間、金利によって支払い総額が変わってくるので、検討してから借りるといいですね。

【参考ページはこちら】
年利4%だとカードローン利息はいくら?

カードローンの利息の計算は単利で行う?それとも複利?

金利の計算方法には、単利計算と複利計算があります。貸金業法では複利計算を禁じていますので、カードローンの利息が複利で計算されていることはありません。

単利とは元本に対して常に利子を決める方法であり、元本が10万円で実質年率18%の単利で借りた場合、月(30日)で利息は約1479円程度となります。ここで返済しなかった場合には、次の1ヶ月(30日)で同様に元金の10万円に対する金利が加算され、元金10万円と1479円の2倍である2958円が加算されることになります。

しかし複利の場合は、利息が元金に加わり、その次の月には利息プラス元金の金額で計算が行われるということになります。

10万円を実質年率18%で借りた場合、1月目(30日)は同様に金利計算の結果1479円となりますが、返済しないで次の月になったときには10万1479円に対して利息がつくことになりますので約1501円となり、この時に返済すべき総額は約10万2980円になります。

翌月になれば約1525円となり、総額は10万4505円となります。単利と比べると3ヶ月後には68円の金利差が生まれています。

10万円の短期で計算するとさほどの差があるように感じませんが、大型の借金で長期に渡るとかなりの金額の違いができてしまいます。利子に利子がつくというこの計算は雪だるま式に借金が増えてしまう危険性が高いものですから、貸金業法によって禁止されているのです。

しかし闇金などは複利の計算によって行うことがほとんどです。たかだか1万円を10日3割で借りたとしましょう。10日目には1万3000円の返済でも、その時に延滞すれば次の10日目には1万6900円に膨れ上がり、30日目には2万1970円の返済額になっているという、元金を越える恐ろしい状態になるのです。

もちろん闇金は不当利得を得ている商売ですので、元金すら返済する必要はありません。しかし金利計算の違いを示すには、大変わかり易いものです。
(⇒個人事業だとカードローンの利息は経費にできる?

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